こんにちは、いとちゃんです。 今回は自転車に使われているタイヤのサイズの表記・数字・記号について紹介したいと思います。
自転車を選ぶ際に目安となるのが「タイヤ幅・タイヤのサイズ」です。その自転車がどんなタイヤを履いているかで、ある程度使い方がわかってしまうくらいには、タイヤ幅は自転車の性格を決める重要なパーツです。
目次
自転車のタイヤの直径とタイヤの幅
スポーツ自転車のカタログを見ていると、説明欄のタイヤの項目で以下のような多数の表記を見ることがあります。
700C×25C
700C×32C
26×1.95
29×2.4
これはいったい何を表記しているのかというと、タイヤの直径×タイヤの幅を意味しております。
先ほどの表記を表すと
タイヤの直径 | タイヤの幅 | |
700C | 25C | 直径は700Cで、幅は25C |
700C | 32C | 直径は700Cで、幅は32C |
26 | 1.95 | 直径は26インチで、幅は1.95インチ |
29 | 2.4 | 直径は29インチで、幅は2.4インチ |
単位として「C」と「インチ」が混在しています。
「C」と言うのはいわゆる「mm表示」(メトリック)を表しています。
「インチ」と言うのはヤード・ポンド法の単位の長さで、mm換算をするとおおよそ1インチ=25.4mmとなります。
初めて自転車を選ぶ際にはこの表記の違いに混乱することがありますが、「C」と「インチ」の意味を理解すれば、スムーズに自転車を選ぶことが出来るようになりますので参考にしてみてください。
現在のタイヤの規格
現代のスポーツ自転車においては、一部モデルを除いてほとんどが以下のような規格が採用されています。
ロードバイク・クロスバイク | 700C |
グラベルロードバイク | 700C、650B |
マウンテンバイク | 26インチ、27インチ、29インチ、27.5インチ |
小径車、折り畳み自転車 | 16インチ、18インチ、20インチ |
ロードバイクやクロスバイクは基本的に舗装路を快適に走ることを目的として作られています。多少の路面状況の違いや勾配の変化などはありますが、求められる性能は基本的には一定です。日本に限った話ではなく、世界的にも同じような状況です。また、スポーツ自転車として最も台数が多いということもあり、規格が乱立するとメーカーもユーザーも混乱してしまうという理由もあります。
一方でマウンテンバイクや小径車は実は用途が様々です。一言でマウンテンバイクと言っても実際に趣味としてのマウンテンバイクを深堀していくと驚くほど多様な楽しみ方があることが分かります。路面状況や走るコースも楽しみ方によって驚くほど変化します。ダウンヒル、トレイルライド、クロスカントリー等、競技内容によってもタイヤに求められる性能が大きく異なります。そのような変化に対応するために、タイヤの規格も数多く生まれました。
タイヤの幅の違いでどう変わるのか
タイヤ幅が影響するのは主に「乗り心地」「重量」の2つです。
他にも耐パンク性能やタイヤの種類・用途などもありますが、まずは最も体感しやすい「乗り心地」「軽さ」を一つの判断基準として持っておくことで自転車を選びやすくなります。
タイヤ幅が増えるとはつまり
「エアボリュームが増える=タイヤに入る空気の量が増える」
タイヤの中(厳密にはチューブですが)には空気が入っていますが、この空気の量が多ければ多いほどクッション性が良くなって乗り心地が良くなります。
空気を入れて膨らませるクッションを想像すると分かりやすいですが、空気の量が多ければ多いほどふわふわになります。
タイヤ幅が太いと、地面からの振動が吸収されたり、段差の衝撃を緩和してくれます。
通勤や通学では綺麗な路面だけではなく、多少凸凹した道や、荒れた路面を走ることもあるかと思いますが、このようなシチュエーションでもタイヤ幅が太いと安定して走ることができます。
逆にタイヤの空気が規定量より少ないとパンク・リム打ちのリスクが高まります。
※ ではタイヤは太ければ良いのか!?
けしてそうではありません、スポーツ自転車の魅力の一つはその「軽快さ」にありますが、タイヤ幅が太すぎるとこの軽快さが損なわれてしまいます。ロードバイク等は特にその軽さが求められることから、細いタイヤが採用されることが多いです。近年では細ければ細いほど軽い、というわけでもなく、ある程度の太さを確保することで転がり抵抗を低減して結果として軽く走る(タイヤ幅で言うと25C~32C前後)と言うのが今のブームとなっています。
タイヤの重さ
タイヤの重量については想像しやすいと思います。
タイヤ幅が細い方が軽く、路面の走行抵抗が少ない、タイヤの幅が太い方が重く、路面の走行抵抗が大きくなります。
例えばロードバイク用のタイヤだと重量は軽いものだと200g前後。重いものでも300g前後ですが、マウンテンバイク用のタイヤだと3〜4倍の重量です。もちろんその分、タイヤが頑丈になったりパンクしにくくなったりとメリットもたくさんあります。
同じ車種でも25Cだったり28Cだったりしますが、この辺りは実際に「自分がどんな使い方をするのか?」「どう言う場所を走りたいか?」に合わせて選ぶと良いと思います。
例)
・ロードバイクを選ぶ時に軽さや走行性能を重視したい場合は25Cを履いたモデル
・通勤通学で使う。速さよりも耐久性や乗り心地を重視したい場合は28Cを履いたモデル
と言ったように、用途に合ったタイヤを装着して自転車を選ぶことも重要です。
タイヤ交換で自転車の走行性能・乗り心地を変える
タイヤ交換の際に注目するべきポイントは、25Cのタイヤを28Cにして乗り心地の向上を狙ったり、逆に32Cを28Cにして軽くしたり、タイヤを交換することで自転車の走行性能・乗り心地を変えることができます。
タイヤは消耗品なのでおおよそ1年〜2年に1回程度の頻度で交換が必要になることがありますが、例えばそのタイミングでタイヤ幅を変えてみるのも面白いかもしれません。
注意点としては、装着できるタイヤ幅にも制限があると言うことです。タイヤを装着するホイール(リム)ごとに装着できるタイヤの幅が異なります。
また、自転車のフレーム・フォークについてもあまりに太いタイヤだとフレーム・フォークとタイヤが接触してタイヤが回らなくなってしまいます。タイヤのクリアランス、と表現されますが、つまりタイヤとフレーム・フォーク・ホイールそれぞれの相性がしっかりとマッチしているかどうかを確認してから交換することが重要です。
※ 初期装備時のタイヤのサイズを確認して2サイズ以上幅を広げる場合はお店などで確認をしてから購入する事をお勧めします。
タイヤ交換にかかる費用はどのくらい?
タイヤ交換でかかる費用は主に下記の通りです。
タイヤの代金 | 4000~8000円 |
チューブの代金 | 1000~2000円 |
リムテープ(劣化が見られる場合) | 1000円 |
作業工賃(お店にて作業してもらう場合) | 業者により多少の価格変動あり |
それぞれ前後で費用がかかるので、目安としてはタイヤ代金で4000円〜8000円、チューブ代金で2000円、作業工賃で3000〜4000円程度でしょうか。
※ 特にタイヤは走行性能に大きく関わるパーツなので、コンポネートなどの高価なものに先に手を出すよりは思い切って良いタイヤを買う方をお勧めします。
参考にサイクルベースあさひ 作業工賃表を載せておきます。
タイヤ交換の仕方
タイヤはやろうと思えば自分で交換することも可能です。
必要な工具・商品はタイヤレバー、空気入れ(圧力計付が良い)、そしてタイヤとチューブ、リムテープ(劣化具合による)があれば作業は可能です。
ただし、タイヤ交換にはそれなりのコツと練習が必要なのも事実。前後で交換するとなると慣れないうちは1時間以上時間がかかってしまうことや、交換に失敗するとチューブをダメにしてしまう場合もありますので、不安な方は自転車店に依頼することもお勧めします。
ですがタイヤ交換をすることができる、ということは「出先でパンク修理ができる」と言うことと同義なので、サイクリングをする場合は練習しておいて決して損はありません。タイヤの中のチューブを取り出して新しいチューブに交換する、と言う作業と全く同じ行程なので、スポーツ自転車に乗られている方の多くは自分で交換できるように練習される方がほとんどです。
まとめ
タイヤは自転車の中で唯一地面と接するパーツです。 それゆえに走行性能や乗り心地に大きく影響してきます。自分の使い方・方向性にあったタイヤ幅をまずは把握して、タイヤカスタムをしていくのも良いと思います。
まずはオーソドックスなタイヤ幅から使って、使っていく中で他のタイヤ幅に変えてみる、なんてチャレンジもおすすめ。色々と模索して見て理想のタイヤを見つけてみましょう。
今回はここまでです。 ここまでのお付き合いありがとうございました。
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